ちがさき牛 齋藤牧場
海と陸の恵いっぱい 湘南育ちの「ちがさき牛」
うまみが濃い!
おいしい牛肉が手に入る生産直売所
茅ヶ崎市の北部、芹沢エリアの小道をちょっと入ったところにある「齋藤牧場」。ここでは毎週金~日曜日と祝日に「ちがさき牛」の生産直売を行っています。切り落としや牛すじなど家庭で調理しやすいものから、ステーキ肉、ヒレ肉まで、高品質な牛肉をお手頃価格で買うことができます。大事な人へのご贈答用にリピート買いする固定客も多いそうです。
シンプルな味付けでももちろん美味ですが、肉のうまみが濃いちがさき牛は調味料の味に負けないので、炒め物などのガッツリ系の料理にしてもおいしいとのこと。代表の齋藤忠道さんは「すき焼きが最高かな、と思います」とおススメを教えてくれました。
健康志向を究めた、こだわりの飼料がすごい!
飼育でこだわっていることは?と訊ねると、「エサですね」と齋藤さん。詳しく伺うと、想像以上の内容にびっくりしました。
ちがさき牛は、エサにおからやビールかすを配合しているため、オレイン酸の割合が高い上質な脂に仕上がります。健康によいだけでなく、とろけるような口当たりで胃もたれしにくいのも、融点の低いオレイン酸が豊富だからこそ。
そして、ちがさき牛ならではの特徴は、海洋ミネラルを飼料に配合していること。テレビで健康番組を見ていた齋藤さんのお父さんが、「こんなに人の体に良いなら、牛にも良いはず」と考えて導入したそうです。
海洋ミネラルだけでなく、他にもさまざまなサプリメントを使用しています。納豆菌、ストレス緩和にいいと言われるGABA、お酢、オリゴ糖、南米産の海草由来のカルシウムなど10種類以上が配合されていて、まさに人間顔負け。どれも美容と健康に良いとされているものばかりで驚きます。
「父の代から30~40年かけて試行錯誤を繰り返して、ベストな配合にたどり着きました」と齋藤さん。齋藤牧場の牛たちは栄養たっぷりの飼料を食べ、愛情豊かに育てられています。
生産者、齋藤さん一家のまなざし
直売所のすぐ横にある、ちがさき牛が育つ牛舎を案内していただきました。齋藤さんは、毎日お世話をしながら、目の開き具合や耳の角度を見て、牛の健康状態をチェックしています。
ちがさき牛は、出産経験のないメス牛のみに限定しています。オスよりもメスの方が肉の繊維が細かく、柔らかい点が優れていますが、オスよりも肉の量が少ない、というデメリットもあります。全国の銘柄牛の中でも、「メスのみ」と規定を設けているのは、松阪牛、米沢牛など一部の産地のみです。
「ちがさき牛」というブランド名は、齋藤さんのお父さんが名付けたそうです。ゆくゆくは、茅ヶ崎市内の畜産家同士が手を取り合ってブランドを盛り上げていくことも視野に入れて、「さいとう牛」ではなく「ちがさき牛」としました。地域全体で畜産業を盛り上げていきたい、という齋藤家の想いが込められています。
畜産業が作る循環型社会
牛は昔から農家のパートナーだった
最後に、牛舎の近くにある堆肥場を見学させていただきました。齋藤牧場で作っている完熟堆肥は、牧場の直売所やわいわい市藤沢店などで販売されている隠れた人気商品です。「牧場全体の売り上げに、きちんと貢献しているんですよ」と齋藤さんが説明してくれました。
海洋ミネラルやおからなど、牛が食べているエサが良質なので、堆肥も栄養価の高さは間違いなし。さらに、食品メーカーの工場から出る「コーヒーかす」を混ぜて熟成を行っているため、嫌なにおいが少なく、使いやすい完熟堆肥になるのだそうです。
エサに使うおからやビールかすも、堆肥に使うコーヒーかすも、牧場がなければ産業廃棄物として捨てられてしまうものを有効活用しています。畜産業そのものが、循環型社会の担い手であることがわかります。
「以前は、茅ヶ崎の里山地域の農家ではどこでも牛を飼っていたそうです。田畑を耕し、堆肥を生み出す働き手として、牛は昔から農家の大事なパートナーだったんです」と齋藤さん。牛と人間の深い絆を教えてくれました。自然の恵みの大きな流れを受け継ぎながら、ちがさき牛は今日も丁寧に育てられています。
齋藤牧場のお肉が食べられるレストラン
カフェ&グリル「Fika Room」(茅ヶ崎市堤)
MOKICHI FOODSGARDEN(茅ヶ崎市元町)
イタリア食堂「BARRIQUE」(茅ヶ崎市中海岸)
WATATSUMI(藤沢市片瀬海岸)
畜産農家直売「齋藤牧場」
◎営業時間/10:00~17:00 ◎定休日/月・火・水・木曜日 ◎住所/〒253-0008 茅ヶ崎市芹沢397-1
◎Webサイト/https://www.facebook.com/profile.php?id=100055892775149&locale=ja_JP/
☎0467-51-0128