わいわい市寒川店

花の売り上げがトップを走る
「花のまち寒川」ならではの大型直売所

オープン直後から夕方まで、多くのお客さんでにぎわうわいわい市寒川店。実は、花の売上が野菜の売上よりも多いという、とても珍しい農産物直売所です。

温暖な太平洋沿岸気候に恵まれている寒川町は、古くからイチゴなどのハウス栽培が盛んでした。首都圏に近いこともあって花の栽培が盛んになり、多くの花農家さんがスイートピーやカーネーションなどを出荷しています。

わいわい市寒川店でも、プリムラやビオラなど、かわいい蕾をつけた苗・鉢植えが入口付近でずらりとお出迎え。

人気のひとつは、ピンク・黄色・紫・白とカラフルな小さな花がかわいいプリムラ・ジュリアンですが、ひとつだけ香り高い色があるのをご存じですか？

答えは「黄色」。他の色はあまり香りがしないプリムラ・ジュリアンですが、黄色だけはバラの花のような甘い香りがします。店頭で黄色のプリムラ・ジュリアンを見つけた方は、苗をちょっと手に取って確かめてみてください。

店内に入ると、カーネーションやスイートピー、コチョウラン、シンビジウムなど、お花屋さんに負けない多彩な品ぞろえの切り花が並んでいます。

きらきらと輝くような美しさの理由は、何といっても抜群の鮮度。農園からわいわい市にそのまま直送されているので、移動時間のロスがなく、「取れたて」を買うことができます。産地の近くで買うお花は、育った環境と家庭の気候の差が少ないため、長持ちしやすいのだとか。お花も、地産地消が大事なんですね。

小さな花束なら200円前後から、ちょっと大きめの花束でも500円ほどで買える価格も魅力的。野菜など食材をたっぷり買い込んだ後、最後に花コーナーに寄って、「お花のある暮らし」を気軽に楽しむ常連さんも多いそうです。

野菜と同じく、お花もお気に入りの農家の「指名買い」ができるのも、わいわい市ならではの特徴。コチョウランやシクラメンなどの鉢物は、宅配も人気です。

ちなみに、寒川で多く栽培されているスイートピーの花言葉は「門出」。卒業、入学、転居など、春に向けたお祝い用にもぴったりです。

お総菜・お弁当づくりの精鋭部隊
「土喜土喜キッチン」がすごい！

花、野菜とともに、わいわい市寒川店で人気なのが、店内併設のキッチンで作られているお総菜・お弁当です。手作りならではの優しい味で、しかも安い！と常連客の心をつかんでいます。

わいわい市寒川店のお総菜・お弁当づくりを担当しているのは、「土喜土喜（どきどき）キッチン」の皆さん。近隣に住むお料理名人が集まり、同店のスタート時からおいしいメニューを作り続けています。

調理場は毎日朝7時からフル回転、6人のスタッフが腕を振るっています。店内からちょっと様子をのぞいてみると、野菜を切っている方、調味料を入れながら鍋で調理をしている方、巻きずしを巻いている方など、それぞれが黙々と作業に集中していました。

「土喜土喜キッチンのこだわりは、できるだけ地産地消の食材を使うこと、そして手作りすること」と教えてくださったのは、リーダーの長谷川成美（なるみ）さん。

例えば、人気メニューのコロッケは、ジャガイモの皮むき、タマネギのみじん切りから、蒸したイモをつぶして成型し、衣をつけて揚げるところまで全て手作業です。家庭で作るのと同じ工程だからか、どこか懐かしい、食べ飽きない優しい味です。どのメニューも野菜をたっぷり使う、焼きうどんには油を使わないなど、健康への気遣いに溢れており、安心して食べられます。

おすすめのお弁当は？と尋ねると、「どのお弁当も、全部おいしいですよ！」と長谷川さん。中でも一番人気のミックス弁当は、エビフライ巻きや太巻きなど10種類以上のおかずが入って600円と、驚きのコストパフォーマンスです。

調理場から作りたてが並べられるお弁当は、みるみるうちに売れていきます。お昼過ぎには棚が空っぽ、ということも多いそうです。

土喜土喜キッチンのお弁当を食べると、「子どもの頃、近所にいた料理自慢のお母さんの味だな」と懐かしい気持ちになりました。

珍しい高級食材を使っているわけではなく、材料は旬の野菜が中心です。家庭料理ならではの安心感がありながら、自分で作る料理とはどこか違うプロの味がします。さりげなく彩りが工夫されていて、見た目にも心躍ります。

「おいしい、安心、安い」と大好評の土喜土喜キッチンのお弁当。最近では、法事やお祝い事の後の会食用として事前注文をするお客さんも増えてきました。

老人会や子どものスポーツイベントのお弁当などの予約にも対応しているそうです。「食べる人によって、おかずの量やメニューを変えられますよ」と長谷川さん。きめ細かい対応で、愛情たっぷりのお弁当を作っています。

みんなで集まるひととき、土喜土喜キッチンのお弁当を囲めば、自然と笑顔がこぼれそうです。