machijikan | vol.04

千秋園

千秋園

花のまち、寒川の笑顔あふれるお花屋さん

昇り龍のようなスパイラルドラゴン

昇り龍のようなスパイラルドラゴン

サイズも手頃、玄関にいいかも

サイズも手頃、玄関にいいかも

お花に負けない笑顔が眩しい、原静華(はらしずか)さん

お花に負けない笑顔が眩しい、原静華(はらしずか)さん

干支にちなんだ「スパイラルドラゴン」など
お参りの行き帰りに目をひく緑がいっぱい

かわいい寄せ植えや多肉植物が並び、寒川神社への参拝客が足を止めてお花を眺める千秋園。お店の中に入ると、さらにユニークな植物が出迎えてくれます。

取材当日は、昇り龍のような樹形で辰年にぴったりの「スパイラルドラゴン」、寒川神社の参道にも植えられている「ナギの木」など、縁起の良い植物たちが並んでいました。

「ナギの木の葉は丈夫なので、“縁が切れない”と言われる植物です。昔は、お嫁に行く娘に持たせる風習もあったんですって」と明るく植物のエピソードを教えてくれるのは、グリーンアドバイザーの原静華(はらしずか)さん。植物の持つ由来、育て方などを何でも教えてくれる頼もしい存在です。

太陽光が降り注ぐ店内で静華さんのお話を聞いていると、花と緑のパワーで満たされる気分になってきました。

お店の奥は、陽が降り注ぐサンルーム
人気の多肉植物がいっぱい

千秋園の中を、静華さんに案内してもらいました。切り花コーナーを通り過ぎて奥まで歩くと、太陽光が降り注ぐ広いサンルームへとたどり着きます。

葉がクルクルとカールしている珍しい観葉植物に目が留まると、「それ、とってもかわいいでしょう?ベンジャミンバロックっていうんですよ」と静華さんが解説をしてくれました。「家族の絆」、「永遠の愛」などの花言葉があり、贈り物にもぴったりとのこと。「贈り物といえば、その横にあるガジュマルも『精霊の宿る木』と言われていて、とても人気です。この子は小さい樹なので、飾りやすいですよ」と次々に教えてくれました。

お店にある緑のひとつひとつに、ストーリーがあります。千秋園の植物たちは愛情とこだわりを持って選ばれて、お世話をされているんだな、と温かい気持ちになりました。

今人気の多肉植物が集められているコーナーもありました。世話が簡単なので、初心者にも育てやすく、単独でも寄せ植えでも楽しめます。「基本的には、数週間に1回、ちょっとお水をあげれば大丈夫です。ちょっと葉がシワッとなっていたら乾燥しているかもしれないので、お水をあげたり、霧吹きで潤いをあげるといいですよ」とのこと。

アロエにも似た「アガベ」という植物は、ロックガーデンなどに植えやすいので男性にも人気なのだとか。単独で愛でるときも、寄せ植えを作るときにもおすすめなのは、「ロゼット咲き」と呼ばれる特徴をもつ多肉植物。文字通り、バラの花のような形状なので華やかです。

サンルームの中にいるだけで癒されます

サンルームの中にいるだけで癒されます

大きさも大小、さまざまです 大きさも大小、さまざまです

大きさも大小、さまざまです

かわいいポップが目をひきます!!

かわいいポップが目をひきます

ロゼッタ咲きが美しい

ロゼット咲きが美しい

人気の「八福さぼてん」

人気の「八福さぼてん」

見るからに縁起が良さそう!

見るからに縁起が良さそう!

今回の読者プレゼントです。是非ご応募ください!

今回の読者プレゼントです。是非ご応募ください!

寒川の新名物「八福さぼてん」を知っていますか

緑色の本体を軸に、赤や黄色の先端部がぷっくりと膨らんでいる「八福さぼてん」。上から見ると、先端部が八角形になっています。花のまち、寒川の新たな名物になればという願いを込めて、日本工業大学大学院の学生グループと千秋園が開発しました。

サボテンの品種は「緋牡丹」を採用。通常、先端部は六~九角形に分かれますが、寒川神社の「八方除け」にちなんで、八角形になっているものを「八福さぼてん」として選別しています。

「サボテンはトゲと針を持つ植物なので、邪気を払うとされているんですよ」と静華さん。鉢には、祝い酒を思わせる木製の桝(ます)を使い、「ますます愛が深まる」、「ますます商売繁盛」という意味を掛けて、縁起よく家庭やお店に飾ってもらえる工夫をしました。

手のひらに乗るサイズで、赤・黄・ピンクの膨らみが愛らしい八福さぼてん。八方除けのシンボルとして、人気が高まっています。

「花のまち」寒川を、みんなで盛り上げたい

千秋園では、シクラメン、パンジーやビオラなど、寒川で育てられた植物も数多く扱っています。今、人気なのはギャザリングというブーケのようにギュッと草花を並べる寄せ植え。店頭では、寒川産のビオラに、イベリス、葉ボタン、縁起の良い十両などを合わせたギャザリングが、春の陽を浴びて可憐に花を揺らしていました。

「春には、寒川産のマーガレットの鉢植えも店頭に並ぶ予定です。かわいくて、お世話がしやすいので、お子さんと一緒に楽しめますよ」と静華さん。地元の草花に親しむことで、お花が好きな子どもが増えてくれたら、と願いを込めます。

ちなみに、寄せ植えの制作担当は静華さんの夫で千秋園代表の千秋(ちあき)さん。「ひとつだと地味な植物も、こうして寄せ植えにすると存在感があるでしょう。それぞれの植物の良さを伝えることが、私たちの仕事ですから」とはにかみながら語ってくれました。いきいきと明るく、インスタグラムなどSNSの発信にも熱心で社交的な静華さんと、ぽかぽかとした陽だまりのような雰囲気の千秋さん。ご夫婦の絶妙なコンビネーションも、千秋園の魅力です。

千秋園では、地域で活躍するクラフト作家と一緒に、寄せ植えなどの手作り体験ができるマルシェも季節ごとに開催しています。2024年3月20日には、春分の日に合わせて「開運」をテーマにした1日にしようと準備を進めています。

「花のまち寒川のお花屋さんとして、お花と緑で町に笑顔を広げていけたらいいな、と考えています」とご夫婦でメッセージを語ってくれました。

店頭でひときわ目を引きます

店頭でひときわ目を引きます

代表の原千秋(ちあき)さんが丹精込めた作品です

代表の原千秋(ちあき)さんが丹精込めた作品です

取材中にどんどん売れていきました

取材中にどんどん売れていきました

店内は、ご夫婦の植物愛に満ちています

店内は、ご夫婦の植物愛に満ちています

千秋園
◎営業時間/10:00~16:30 ◎定休日/毎週火曜日(繁忙期を除く) ◎住所/〒253-0106 寒川町宮山207
☎0467-75-5581 https://sensyuen.co.jp