まるで天空に浮かぶ別世界
樹ガーデンで至福の休憩タイム

〈銭洗弁財天～大仏ハイキングコースへ〉
　銭洗弁財天→樹Garden：1.3km・約30分

銭洗弁財天を出て急な坂を戻り、今度は大仏ハイキングコースへ向かいます。細くて長い坂道を登り道しるべに沿って進んでいくと左手に由比ヶ浜から逗子マリーナが見渡せる開けたスポットが現れます。さらに進むと駐車場を利用した無人販売所があり、鎌倉育ちのレモンが売られていました。

ここから先は今日一番の長丁場、約30分の道のりです。道しるべ通りに山道を進み、次の目的地「樹（いつき）Garden」を目指します。前半は気持ちの良い緩めの山道が続きますが、徐々に高低差が大きくなり、土がむき出しの滑りやすい斜面なども出てきますので、自分のペースでゆっくりと進みましょう。

やがて斜面が落ち着いてくると、小鳥のさえずりに混ざって、車の走る音が聞こえてきました。この辺りはちょうど市役所通りの「長谷隧道（ずいどう）」の真上。音の方を見やると木立の合間に「新佐助隧道」が顔をのぞかせています。

入園料を払うと、好きな席で休憩をすることができます。オープンなスペースなので、お子さん連れにも気楽でおすすめです。
お茶やジュースが販売されているので、喉を潤しながらひと休み。お手入れの行き届いた花壇にも四季折々の花が愛らしく咲いていて、ここまでがんばって歩いてきたごほうびのような時間が過ごせます。

樹ガーデンの歴史は古く、もともとはオーナーの別荘だったのだとか。北鎌倉から高徳院（鎌倉大仏）を歩くハイキングコースの途中にあり、トイレを借りる人や道に迷った人、ケガをしてしまった人が助けを求めに来ることが多かったことから、オーナーが好意で救護所も兼ねた休憩所として敷地を開放しました。次第に「天空のお庭」として有名になり、鎌倉に住む人たちに今も愛されています。

〈樹Garden～大仏ハイキングコースから「長谷」駅へ〉
　鎌倉大仏→江ノ電「長谷」駅：1.4km・約40分

樹ガーデンを出発して大仏ハイキングコースへ戻り、いよいよゴールの「長谷」駅を目指します。ここから先、距離は短めですが大仏ハイキングコースのクライマックスになります。

さらに歩みを進めると、左手に有刺鉄線の柵が現れるのでお子さんは注意してください。そしてその先は岩場の急斜面と急階段が出現。ご年配の方や逆ルートをたどる方たちと挨拶を交わし、譲り合いながらゆっくり下山します。

階段を下ると大仏ハイキングコースのゴール、大仏隧道の入り口に出ました。大仏切通しの古道もありますが、道が荒れた部分もありますので、訪れる際には十分なご注意を。

ここから先は、歩道のある県道「藤沢鎌倉線」。「長谷」駅までは大人の足でおおよそ10分の距離になります。もし、お手洗いに行きたくなったら高徳院向かいの駐車場の建物にあります。また、高徳院付近は観光客で大変混雑していますので、注意して歩きましょう。
さあ、「長谷観音前」交差点を過ぎたら今回のゴール、江ノ電の「長谷」駅に到着です。