湧水と歴史の里 鈴鹿・長宿
潤いのある美しい街並みは、中世から
曹洞宗の寺院、龍源院は弁財天で有名
龍源院前の六地蔵に見送られ、散策路を奥に進むと鈴鹿の泉がありました
せせらぎに耳を澄ませながら
神社の杜を仰ぎ、情緒ある街並みを歩く
鈴鹿明神社、龍源院などの寺社が並ぶエリアにある「湧水と歴史の里 鈴鹿・長宿」。湧き水のせせらぎの音を聞きながら、小径を散策しました。
取材に訪れた当日は気温30度を越える真夏日でしたが、透明な水流にそっと指を入れると、驚くほどの冷たさ。水辺に吹く風も心地よく、潤いを感じるひとときとなりました。
湧き水が多いことで知られる座間。相模原台地や座間丘陵に降った雨が、武蔵野ローム層の下にある相模野礫層と呼ばれる帯水層に蓄えられる構造になっていると、地層調査によって分かっています。
龍源院の裏手の浄土寺には、弁財天が祀られています。お使いの大蛇の像もあり、そのお姿と表情はとても愛らしく、癒されます。お堂脇の湧水は「龍源水ホタルの公園」へ注がれています。
暮らしを支えてきた、歴史ある水路
今も地域の皆さんの努力で保全
このエリアには縄文時代の遺跡もあり、古くから「夷参(いさま)郷」として栄えました。
特に藤沢街道などの古道沿いには、龍源院境内の崖下から湧き出る清水を中心に、いくつもの集落が築かれ、現在の街づくりにもつながっています。
養蚕が盛んだった時代は水車が設置され、糸車を回すための動力も担っていたそうです。まさに恵みの水として、人々の生活を支えてきました。
この歴史ある清流を守るために地域の人たちが尽力し、「湧水と歴史の里 鈴鹿・長宿」として守られています。せせらぎはアメンボやサワガニなどが生息する環境が保たれ、初夏にはホタルが舞う里としても知られています。
夕暮れ時、近隣の皆さんがバケツを持って水路を訪れ、水をなみなみとくんでいく姿もありました。今もなお、座間の暮らしの風景のひとつとして受け継がれています。
板塀が美しい街並みに現れた道祖神。その傍らに見えるのは「力石」と呼ばれる重さ約94キロの丸い石。戦後、集落の若者たちの力比べに使われていたとか。
豊かな湧水は人々の暮らしを支えて宿場町を築き、交通の要衝となりました
今も暮らしに溶け込む、清らかで豊かな湧水
座間市地域プロモーション課 観光・交流係
◎Webサイト/ https://www.city.zama.kanagawa.jp/youkoso/kanko/8kei/1006282.html(湧水と歴史の街並み 鈴鹿長宿)
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